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ジャクソン帰国の途に

3月14日に北海道から始まり、4月20日の山形までのちょっと長めのジャクソンツアーでした。
ジャクソンはすでにケニアに向けて出発しました。

空港でジャクソンと総括しました。
4回目の日本でしたが、まだまだ新しい発見や学びがあった・・とのこと。

・北海道はとにかく雪に驚いた。こんなところには普通の人間は住めないと思ったのに、人間も動物も普通に暮らしていることにびっくりした。人々が暖かかった。

・大阪の西成地区を見学させてもらい、日本人が全員豊かなのでは無いことを知った。

・特別支援学校を訪問したことは、全く知らない世界を知れてよかったと思う。ケニアには障がい者が外に出ていないので、遠い問題だと思っていたがケニアにもいるのは確か。そして、このような福祉システムがあるのは、障がい者の方々とその家族にとってもとても有り難いシステムだと思ったとのこと。

・廃校になった小学校を何か所か行く機会があった。過疎化の問題はまだケニアにはあまり関係ないことではあるが、確実にケニアにも降りかかってくるだろう・・・とジャクソン。
だからこそ、マサイとして大切なこと(牛と共に生きること)を子供たちにしっかり教えていくべきだと再確認した、とのこと。

・原発に関しては、結局別れるまでコメントをしてくれなかったジャクソン。何が日本で起こっているのかは、恐らくケニアの中で一番わかっているのではないかと思うのだが、軽々しく発言が出来る問題ではない・・・とのこと。もう少しコメントを出すには時間がかかるので、私がケニアに戻ったらコメントする・・と言われました。
その時はまたお知らせします。

・2011年の来日時に、気になる発言をしたジャクソン。
「日本人は非常に礼儀正しいが、若者が大人に接している態度に心からの尊敬が見えない・・・」と。
今回、その理由が分かったような気がする・・・と言ったジャクソン。
その気づきは今回、宇部で夕食をご一緒した年配の方々との会話からだったらしい。
ジャクソンへの質問で「子供への教育は何が一番大切だと思いますか?」と聞かれた。ジャクソンはいつものように、「礼儀や年長者を敬うことが最も大切です。自分のお父さんだけがお父さんではなく、周りの男の人全てを父と敬いなさい、女の人全てを母と敬いなさい、と小さい頃にしっかり教えています」と答えた。
その年配の方々は
「それは正しいですね。今の日本は親は友達のようになっているし、親の方が子供を恐れているところがありますからね」と、言った。
その時の会話がそれからずっとジャクソンの頭にあったようでした。
最後に成田で、「親が友達なら、親の存在は不要なの?日本では親って何なの?」と聞かれました。

毎回毎回、いろんな課題をジャクソンに投げかけ、そしてまた私たちに課題をぶつけ返してくるジャクソン。
まだまだ知らなければならないことはあるが、今回日本で学んだことも自分だけではなく今後の地域にもケニアにも役立つことになるだろう・・・と言い残して日本を発ちました。

全国で歓迎してくれた皆様、いろんなことを教えてくれた皆様、この場をお借りしてお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。私たちの勉強はこれからも続けて行きたいと思います。
おいおい、写真もアップしていきますね~。