ここ7〜8年のケニアには日本の若き起業家が多く集まって来ている。
ケニアだけではなく、アフリカは最後のビジネスチャンスが眠っている、未到達
の地らしい。
主に20代後半〜30代の若者だ。
ケニアに何かしらの縁があった人は少ないらしく、旅行で来て気に入ったとか言
うわけでもなく
自身でいろんな情報を得て、アフリカでのビジネスを夢見て来るらしい。日本や
世界で社会経験を積んだ人たちだ。
昨年はナイロビでTICADも開かれたことだし、政府も若者を刺激しているし、勝
機あり!と目論んでやってくるようだ。
この世代の人たちによると、この世代のことをケニア第三世代と呼ぶらしい。
となると、第一世代、第二世代もいるわけで。
第一世代というのは、まだまだアフリカが日本人にとって暗黒大陸だと感じられ
ていたころ、独立の後くらいの今から40年〜50年前くらいに
ケニアに来た人たちのことらしい。今の60代〜70代の方々のこと。
この人たちは前例の少ない中、開拓者として頑張ってケニアを日本に広めること
に尽力された方々。
いろんなビジネスをするのも大変なご苦労だったに違いない。今と違って情報も
乏しい時代。
フロンティアの方々だ。
そして第二世代はと言うと、今から20年〜30年くらい前にケニアに住むよう
になった人々。
今の40代〜50代の、まさに私や私が良く付き合っている友人たちがそこに当
てはまる。
この人たちはと言うと、すでに少しはアフリカの情報が集められやすくなり、
バックパッカーとしてもパッケージツアーとしても
旅でケニアに来ることがそこそこ簡単になって来た時代。
旅に来てケニアを気に入ったり、ケニア男と恋に落ちたり、という入口の人が多
い気がする。
第三世代の若者の間では、第一世代の開拓者は非常に尊敬されているらしい。
そして今の第三世代は怖い物知らずの挑戦者だとされていて、アフリカに対する
熱い思い入れというより、ビジネスにかける意気込みが凄いようだ。
さー、そんな第三世代が一番しょ〜もなっ!と思っているのが第二世代らしい。
やる気があるわけでもなく、積極的に何かを始めるって感じでも無く、何となく
ダラダラとケニアに住み初め、適当な仕事を見つけ、第一世代が苦労し て敷い
たレールにほぼ乗っかっているだ、とか。
ふ〜ん。面白いじゃないか〜。ま、言っていることには一理ある。
が、ケニアが好きだったからこそ、お金やビジネスは抜きにして長くケニアにい
た、ケニア愛に溢れる人々だ。
ケニアに良くなってもらいたい、愛される国であって欲しいと思う気持ちが強い
一方で、
ケニア人からの裏切りを何度も何度も経験し、最後にはちゃぶ台ひっくり返して
「二度と来るもんか!」と啖呵を切って、ケニアを大嫌いになって、涙 ながら
にケニアを去った者たちも多い。
そう、お金が全てではない、熱血な人の世代と言えるだろう。
それが第三世代から見ると、お金儲けにやる気がない・・・と写るのであろうか。
長年ケニアを知ってますから、第三世代がまだ知らないようなケニア人の心の裏
側の怖いところも、科学では説明出来ないようなことが起こることも 知ってる
よ〜だ。
ケニアの日本人の歴史も、独立後から三世代を数える。時代は変わったのだ。
古臭い熱血は第三世代には必要ないのだろう。愛よりもビジネス。それも良いで
しょう。ケニアがまさに金、金、金の拝金主義ですから
丁度ぴったりなのかもね。
それにしても、この分析を第二世代の私の友人に面と向かって言えたなんて、
やっぱり凄い世代だわ。
その強気、漲る自信、あっぱれです。