TOP

キベラ火災その後2~早川千晶さんより~

●火事から8日目、12月9日の報告・その①●
マゴソに避難している方々への緊急支援について。
この度の火事で焼け出された方々で、他に行くところがどこにもなくマゴソに火事以降寝泊りしている方々は49世帯、子どもは63名と登録しました。これはマゴソスクールの関係者、マゴソ生徒や保護者は含んでいませんので、昨日はさらにマゴソ関係者で全焼だった世帯数と人数を数えました。マゴソ生徒とマゴソOBOGでは全焼だった世帯は10世帯、生徒数は25名でした。
昨日12月9日に朝からリリアンと話し合いをしました。火災以降マゴソスクールでは毎日、朝昼晩の3食の炊き出しをして、避難されている方々に寝る場所と食事を提供していますが、給食の大鍋以外の鍋や料理関係の一式、七輪、皿、スプーン、カップ、食料などすべてマゴソでは略奪にあい、皆さんの家々は全焼でしたのですべて無くしてしまいました。そこで新たに買い出しをしていますが、壁の修復を完了するまで夜間の危険がありますので、食料は大量にはストックしておくことができず、毎日買い出ししています。
焼け出された方々の多くは、女性はシング
ルマザーで遠くの住宅街まで徒歩で行き洗濯の日雇いの仕事をしています。男性は日雇い労働者が多いです。なので皆さん毎日マゴソから仕事に出かけて行き、夜になるとマゴソに帰ってきて食事をして寝ます。その仕事の合間に、皆さんは新しく生活をやり直すための賃貸長屋を見に行きましたが、これまで住んでいた焼けた長屋は古い長屋で家賃がひと部屋月額1000シリング前後だったのに対し、いま部屋を新たに借りると月額2500シリング以下の部屋を見つけることができません。新しく入居するには、敷金1ヶ月分と家賃1ヶ月分、合計2ヶ月分が必要になります。そのようなお金は到底用意はできないと、皆さん打ちのめされて帰ってきました。
そこでリリアンと話し合いをしたのですが、いずれにしてもマゴソスクールでは1月から新学期がはじまり、すべての教室は本来の授業を行うために皆さんには開けていただかなくてはなりませんので、あと3週間以内に皆さんには新生活をはじめていただかなくてはなりません。そしますと、マゴソスクールでの炊き出しの負担を考えるとそれは少しでも早いほうが良く、大きなお金がかかって大変ではありますが、皆さんに新生活をはじめていただくための緊急支援を行うことに決めました。
49世帯に対し、まずは新しい部屋を借りるための敷金1ヶ月分+家賃1ヶ月分の5000シリングを提供、そして、マットレスひとつと毛布1枚を配布。それでとにかく皆さんには新生活をはじめてもらうことにしました。
毛布は先日皆様から提供していただいいた毛布がありましたので、とりあえずそれを使い、マットレスは1600シリングのものを49枚購入しました。
これで合計、323,400ケニアシリング(約46万2千円)の緊急支援を49世帯に対して行い、今日から部屋探しをしてもらい、決まった順にマゴソスクールから引越ししていただくこととなりました。それまで炊き出しは続けていきます。
この46万2千円の緊急支援資金を、ご協力くださいます方がいらっしゃいましたら、ゆうちょ銀行のマイシャ・ヤ・ラハ基金の口座を通じて受け取ることができます。また、ケニア在住の方でしたらM-Pesaもしくは現金で受け取ることができると幸いです。
このあとマゴソスクールの修復についての概算をお知らせしますが、お金がかかることばかりになってしまい、しかも、マゴソスクールのことだけではなくキベラスラムの近所の貧困者たちの火災被害までもご協力をお願いすることになってしまい、非常に心苦しく、申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、ご無理のない範囲でご協力いただけるようだと大変助かります。どうかよろしくお願いいたします。
先日訪問してくださった方々が、マゴソスクールというのはまさに、キベラスラムの中で砂漠のオアシスのような場所だね、と言ってくださったのですが、その通りで、今回避難されている方々も、口々に、もしマゴソスクールが無かったら我々は寒空に放り出されていまも雨の中外で寝なければならなかっただろうと言って感謝してくれています。マゴソスクールは通常も、スラムのコミュニティの方々と様々な形で協力体制を作ってこそ、子どもたちの救済を行うことができています。ですから、困ったときはお互い様、ということで、この緊急事態にもできる限りの手助けをスラムのコミュニティに対して行っていきたいと思います。募金をいただけますようですと大変ありがたいです。

マイシャ・ヤ・ラハ基金にお振込みいただいた支援金は、取りまとめて、火災被害への緊急支援として使わせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
また、ナイロビ在住の方々は、もしご自宅に不要な古着、タオル、古靴、マットレス、毛布、シーツ、鍋、皿、スプーン、カップ、などがございますようでしたら、ご連絡いただけましたら取りに伺います。
また、マゴソ図書室の書籍はすべて燃えてしまいましたので、これからまたゼロから図書室の再建をはじめます。子供向け、大人向け、絵本でも読み物でもなんでもかまいません。英語もしくはスワヒリ語の書籍がありましたら、ご提供いただけるようですと大変ありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします。

●火事から8日目、12月9日の報告・その②●

取り急ぎ避難者への対応についてはその①で書きました。

さて次にマゴソスクールの焼け落ちた部分と今後の対策をどうするかということについてです。昨日リリアンと話し合いました。
結論から言いますと、マゴソスクールをぐるっと囲む石ブロックの塀を作るのが一番安全だろうということになりました。というのはスラムの住居は、土壁、トタン、ベニヤで囲っているだけの簡易住居で、押せば倒れる、すぐに破れたり崩したり焼けたりしてしまう粗末なものです。なので火事になるとすぐに火は燃え移るし、火事場ドロボウは簡単に壁を崩して入り放題になってしまいます。
今回の火災では、マゴソスクールが盾になって近隣に火が広がるのを防ぐことができ、本来ならもっと広い範囲に火が回っていただろうと思います。ですがマゴソスクールは一部は鉄の扉が付けられており、今年建設した新校舎は石造りにしています。焼け落ちた壁面も、鉄の扉と窓枠は焼け残っていました。また、石造りの校舎は完全に無事でした。
スラムの夜間の治安は最悪なので、焼け落ちた壁
面を早く修復しなければならないのですが、また簡易住居的な壁を作るのではなく、この機会に、石造りのブロック塀でマゴソを囲み、その塀に添うようにできるだけ頑丈な壁を作れば、今後の火災対策と、盗難対策になります。
今回の火災の際も、マゴソの壁は火で燃えただけではなく、群衆によって壊されてそこから入った人びとによって大幅に強奪されていました。というかここが微妙なのですが、壁を壊して助けに入ってきた人たちもたくさんいたんです。ですがそこに便乗してドロボウも入ってきて、あたり一面、火と煙の大混乱の中、ドロボウたちはマゴソの中の壁を次々と壊し、盗んだ荷物を取り出すための壁も壊し、リリアンの住居、マゴソショップなど、金目のものがある場所をめがけて突進していき、次々と盗んで穴から外へ投げていったとのことです。
ところで余談なのですが、今年の春のポレポレツアーで隠岐の知夫里島の子どもたちとマゴソの子どもたちがスカイプで話すという試みをやったのですが、その際にリリアンに私のお下がりのノート型パソコンをあげていました。このパソコンも盗まれたとあきらめていたのですが、なんと、翌日、届けてくれた人がいました!なんと、ドロボウたちが壁にあけた穴からどんどんリリアンの家の荷物を盗んで放り出していったとき、マゴソOBOGで高校3年生のノラちゃんが、その穴の下でリリアンのパソコンをキャッチし、これはリリアンの大切なものだからと、それを抱えて走って逃げて、翌日それを届けてくれたということでした。その話を聞いて涙出そうになりました。他にも、あの混乱の中、マゴソの大切なものを救い出して守ってくれた人たちがいました。だから、盗っ人もいるけど心ある人もいるんです。
そういうわけで、この火災を機に、マゴソをもっと安全な場所にするべく、壁の修復と補強をして、さらに、石のブロックでマゴソ全体をぐるっと取り囲める塀を作りたいとリリアンは言っています。私もそれがいいと思います。
それと、マゴソには普段から消火器があるのですが、今回のような火事にはまったく役に立ちませんでした。水タンクの位置を、マゴソ全体がもっと見晴らしよくできる位置に移動させたり、それ以外にも水場を要所要所に作っていくのも大事だと思いました。
石のブロック塀があれば、火事が容易に燃え移ることを防げるし、近隣に広がるのを抑える役割も果たせます。そして暴動など万が一の事態のときにも、強固な壁があれば、多くの人命を救える場所になるだろうと思います。
また、そもそもが治安が悪いせいで、夜間などいつも危険に直面しながらの暮らしですから、その暮らしにはストレスがいっぱいです。少しでも安心して中にいられる場所になれば、まさに砂漠のオアシスとなるでしょう。
というわけで、まずはこの焼け落ちた壁面を、最初に石のブロック塀を作っていこうと、昨日から手配をはじめました。最初まず100万円で、できるところまでやってみて、そのあとまたどのくらい必要なのかわかってくると思うのですが、マゴソの敷地をぐるっと石塀で囲むのは、かなり広いのでリリアンが概算するところによると450万円くらいかかるのではないかと言っています。
そこまではすぐにはできないでしょうが、とりあえずリリアンたちが安心して夜を過ごせるように、焼け落ちた壁と暴徒に壊された壁を大至急修復していきます。
リリアンはいまはまだ食欲もなく、夜もぐっすり眠れていないようですが、だいぶ元気になってきました。やはり皆さんからの励ましによって、また立ち上がる勇気をもらえたようです。心より感謝申し上げます。
これから長丁場になるなというかんじなのですが、できることからはじめていきたいと思います。子どもたちの命を守るため、そして、スラムの貧しい人々が少しでもより良い人生を生きることができるように、やはり暮らしは毎日毎日の繰り返しですから、このスラムがこのまま劣悪環境で生活せねばならない場所ではなく、もっとみんなで安心して暮らせる場所にしていけるよう、力を合わせていければと思っています。皆様これからもどうぞよろしくお願いします。
ご協力本当にありがとうございます。

早川千晶

①ゆうちょ銀行 記号10070 番号17463211 名義マイシャヤラハキキン
■ネットバンキング振込情報
口座名義:マイシヤヤラハキキン 口座番号:普通1746321 銀行名:ゆうちょ銀行
金融機関コード:9900 記号:10070 店番:008
店名:〇〇八 店(ゼロゼロハチ店)
②M-pesa Chiaki Hayakawa 0722-718291
ありがとうございます。ご協力に心より感謝申し上げます。早川千晶

*この写真は、ドロボウが物品を放り投げていった穴をすぐに古いトタンで塞いだ場所をリリアンが見せてくれているところです。

 

Read More
TOP

キベラ火災その後~早川千晶さんより~

12月7日に私もキベラへ行ってきました。
私が持っているだけの古着やタオルなどかき集めて持って行きました。
まだまだ物資は足りていないようです。
*************************************
 
 
●火事から6日目、12月7日の報告その①●
12月7日(日)にマゴソスクールで集会を行ないました。
前日までにオギラがマゴソスクールの生徒たちの家庭訪問を行いましたが、
火事の経験のあまりの恐怖に子どもたちはずっと泣き続けていて、沈み込んで口をつぐむ子たち、声も出なくなっている子たち、その様子をオギラが報せてくれました。
実は火事の一ヶ月前に、マゴソの近所で道路拡張のための突然の強制撤去が行われ、ブルドーザーが突然やってきて家々を潰していきました。
強制撤去の恐怖、そしてその直後にこんどは火事の恐怖、そして火事が起こった12月2日はマゴソスクールに子どもたちは全員集まっており、火が襲ってくる様子、人々が強奪に流れ込んでくる様子、そして最前線で救助活動をしていたオケッチが倒れて亡くなる場面を見ていました。
火が出てから子どもたちはすぐにリリアンの指示のもとに線路のあたりまで避難したのですが、そこから火事の様子を見ていました。
12月7日の集会前日にリリアンとオギラから連絡が入り、「あまりのトラウマに子どもたちは凍りついている。しゃべることも歌うこともできない」と言われていました。
12月7日はそれでも亡くなったオケッチの追悼式と、祈りの集会や物資の配布を行うために私は日本から名古屋キリスト教社会館からの4名と、マゴソOBOGの高校奨学基金のモロ教育基金の両角さんと一緒にマゴソに行くことにしていました。
マサヤは、子どもたちは歌えなくても、私たちがオケッチの追悼のために歌い、子どもたちのことも励まそうと話しました。
そこで私たちは朝からマゴソに向かいました。するとその後、私の友人でナイロビ在住ホンデュラス人のシンガーであるワニーさんが、とてもたくさんのお友達を連れて到着しました。アメリカ人、中国人、スペイン人、アルゼンチン人、ホンデュラス人、ケニア人、とてもたくさんの方々がマゴソを励ますためにキベラの中を歩いて来てくれました。
リリアンがみんなの前でこう言いました。どんなことがあっても、もう立ち上がれないほどに打ちのめされても、私たちはひとりじゃない。私たちを引っ張り上げてくれる力がある。私たちは強くなれる。また必ず立ち上がって前に向かって歩いていく力が私たちにはあります。だからみんなでがんばろう。
リリアンがそう話して、祈りの歌からはじまりました。するとそこに子どもたちが歌いはじめ、その歌声はどんどん大きくなっていきました。マサヤくんがタイコを叩いてくれて、トニーやロリンズがそこに加わって盛り上げました。アンティサナさんはニャティティを弾いてくれました。
そのうちお客さんもみんな立ち上がって踊りだしました。リリアンもみんなの前に踊り出ました。子どもたちも踊り出ました。みんなに笑顔が戻りました。
心のこもったスピーチをしてくれた人たちも何人もいました。アメリカ人で中国在住のマークさんは、中国の児童養護施設の子どもたちが中国語で書いてくれたお手紙と絵を持ってきてくれました。ケニアのお友達に会いたい、そのときは一緒に音楽をやりたいと書いてありました。
日本から来た皆さんは、炭坑節を踊ってくれました。そこにリリアンやオギラたちもハッピを来て加わりました。
ひとしきり歌って踊ったあと、皆さんからの善意で集まった物資をシェアし、そのあと子どもたちや避難されている方々へ食事を振る舞いました。この炊き出しは火事の日から毎日、朝、昼、晩の3食行っていて、マゴソOBOGたちが手分けして手伝ってくれています。
沈んだ気持ちを押してでもこの日こうして集会を開き、そこに皆さんがたくさんの気持ちを寄せてくださり、それによってエネルギーが上がっていく奇跡を体感しました。想いというのは伝わり合って響き合い、繋がり合って大きな力を生みます。子どもたちとリリアンたちの中に、再び命の光が灯るのが、私はひしひしと目に見えました。とても感動しました。
あとで昼食のときにリリアンは言いました。「キベラの子どもたちは強い。子どもたちのこれまでの様子を見ていて今朝まで私は、今日皆さんが来てくれても子どもたちはしゃべれないし歌えないし笑えないと思っていたけど、まさかこんなに元気に歌ったり踊ったりできるとは思わなかった!信じられない!きっとこれからも大丈夫。みんなでだんだんと、元気になっていけばいい。」本当にそう思いました。
私は、これから子どもたちにはまずは恐怖やストレスを癒すための何かリセットのきっかけが必要だなと思いました。
音楽やアート、語り合うこと、声を掛け合うこと、一緒に食べること、それは痛みを癒して勇気を出し合う力をくれます。これから何ができるか考えて話し合っていきたいと思います。
応援を届けてくださった皆様、本当にありがとうございます。
 
~報告その②~
火事の状況報告を追加します。火事初日はただただショックでしたが、6日たって周りをもう少し冷静に見れるようになりました。話も詳しく聞きましたのでご報告します。マゴソスクールで燃えたのは、図書室、コンピューター室、音楽室、倉庫、強奪のため壁を壊されて破壊され中身をすべて盗まれたのは女子寮、リリアンの家、マゴソショップ、そして、マゴソ長屋の裏にあったママアギーの家(アグネスの家)とトニーの家、マゴソ給食に野菜をサプライしてくれていたママの家も全焼でした。しかし外に出て焼け野原の上に立ってマゴソを眺めたとき、マゴソスクールが盾になってこの地域にそれ以上の火が広がるのを防いだことがわかりました。出火したと思われる長屋からマゴソまでの間の家々は、すべて全焼でしたが、マゴソスクールの壁面は燃えたものの、そこで火がそれ以上近隣に広がることを防いでいました。マゴソの中からの景色と、外からマゴソを見た外観の写真を載せますので見てください。
マゴソスクールには井戸があります。これはなぜかというと、1999年にはじめてマゴソ
長屋を買ったとき、本当にボロボロの長屋だったのでトイレはビニールで囲ってあるだけの粗末なものでした。そこで私とリリアンがはじめにやったのは、トイレの穴を掘ることでした。敷地内に穴を掘ったのですが、そこから水が出てきました。かき出してもかき出しても、翌日になると穴の上まで水が上がってきていて、しかも透明の水なのでした。私たちは最初、困ったと思ったのですが、これは仕方ないからここを井戸にすることにしたのでした。トイレは長屋の外に作りました。
しかしこの穴が、そのあとどれだけマゴソや近所の人々を助けることになったか!
今回の火事でも、この水があったからこそバケツリレーで消火することができました。それによって、近隣に火がもっと広がることを防げたこと。本当にありがたいと思いました。この穴のことを私たちは、「神様がくれた魔法の穴」と呼んできました。まさか15年たって、このように救われるとは、奇跡ですね。感謝です。

~報告その③~
亡くなったオケッチについてと、マゴソ裁縫作業所を守ったババジョセフについて。
12月7日はオケッチの葬儀のためのハランベー(カンパの会)も同時に行ないました。あらためてオケッチの最後の様子を聞き、とても驚いたことがあります。それは、オケッチは亡くなる2日前に、マゴソ作業所を前にあった場所からだいぶ離れた新校舎に移動させてくれ、それによってすべてのミシンや様々な物品が救われたということでした。
私は火事が発生した日、マゴソ作業所のミシンや物品はすべてダメになってしまったに違いないと絶望しそうになりました。ところが、この写真にあるように、ほとんどのミシンが無事(リリアンのミシンは盗まれましたが、それ以外のミシンは無事だった)、そして、材料のカンガやすでに出来上がっていた様々な商品は略奪にあって大方盗まれてしまいましたが、火事の当日も、このようにかなりそれを救ってくれた人がいました。それは作業所で働いているババジョセフでした。
オケッチは、大工や電気の職人で、さらに音楽家でもありピアノを弾き歌を歌うという天
才でした。マゴソの校舎はこれまですべてオケッチが作ってきてくれました。今年のはじめから私たちが建設を行っていた、一階が障害児の特別学級になるマゴソ新校舎は石造りの建物で、火事とは反対方向のマゴソ敷地の奥にあります。火事の2日前、オケッチはその2階の電気の配線を終え、遠く離れた位置にあるマゴソ作業所からすべての物品を運び出し、石造りの校舎のほうに移動させてくれていたそうです。それによって、私たちの大切なミシンなどの機材が救われました。これを虫の知らせというのでしょうか。
その頃、オギラの息子のあーちゃんが具合が悪くなり、病院に担ぎ込まれて手術を受けました。火事の当日の朝、オケッチは、オギラとあーちゃんを迎えに出てくれて、あーちゃんを抱っこしてオギラの家の中に運んでくれたそうです。そしてこの写真でオギラが座っている椅子に座り、朝食を食べたそうです。そのときにオケッチは冗談で、あーちゃんに、次に具合が悪くなっても、もう病院には行かなくていいよ。僕が治してあげるからね。と笑って言ったそうです。何度も何度も病院通いをしてあーちゃんは痛くて辛くて泣いていたから、優しいオケッチはきっとそう言って慰めてくれたのでしょうね。
そこからオケッチはマゴソに行きました。そして火事にあったのです。
火事の最中、オケッチは誰よりも前に出て動き回り、多くの物品と子供たちの命を守りました。そして最後は、息ができない、と言いながら、数歩歩いて、そして崩れ落ちるようにして倒れたそうです。そのまま息を引き取りました。
オケッチはいまナイロビのチロモにある遺体安置所で眠っています。12月11日(木)の朝7時に出棺、そしてそのまま田舎の村へ移動し、12月12日(金)に埋葬だということです。オケッチあなたことを生涯忘れません。守ってくれて本当にありがとう。どうか神様のもとでゆっくり休んでください。
 
~報告その④~

マゴソに避難されている方々の今後について。
この写真は、リリアンが避難者のリストを数えているところです。
火事当日、焼け出された人々が大勢、マゴソスクールの校舎内で夜を明かしました。マゴソでもマットレスや寝具などすべて盗まれてしまいましたので、何もない中、教室の床の上に思い思いに寝たそうです。その翌日、家族の家や知人友人、親類縁者などを頼れる人々は、移動して行きました。ところがそのように頼れる場所のない方々はどこにも行けず、途方に暮れてマゴソスクールに残っていました。なのでそんな人々の登録を行い、緊急支援と今後の生活の立て直しを共に行っていくことにしました。
焼け出された近所の人々の中で、リリアンが被害委員会の委員長に選出されました。火事の翌日は朝6時からリリアンはナイロビ市役所に相談に行ったそうです。ところが朝6時から午後2時まで待ち続けて、誰ひとりとして会ってくれず、最後には「こちらから連絡するので帰って待ちなさい」と言われたそうです。

政府から発表されたのは、全焼したのは178世帯、その長屋の大家は25人だということですが、これはかなり少なく見積もられているとリリアンたちは言っています。被害にあったと認定されたこの178世帯に対して100万シリング(約140万円)の義援金が出るということですが、1世帯に対して5681ケニアシリング(約8千円)という雀の涙の金額だとのことです。しかもマゴソは1世帯として数えられているそうです。(実際にはそこに非常に多くの人々が生活しているのですが。)
そのせめてもの義援金を受け取るために、リリアンは火事以降ずっとナイロビ市役所に交渉に行っているけれども、まったく何の音沙汰もないそうです。そのままうやむやにされるのではないかと懸念しています。
いずれにしても8千円ばかしのお金では、生活立て直しもどうしようもありません。他に頼れる親類縁者がいる人々はすでに移動していきましたから、残っている人たちは本当にどこにも行くところがないんです。
火事当日から避難者のための炊き出しをはじめましたが、これは長期の構えになるかもしれないので今後の体制を考えて行かねばなりません。
いまマゴソへの長期避難者として正式に登録したのは、大人49名(そのうち28名が女子)、子ども63人です。
ここには本来のマゴソファミリーの大人や子どもたちは含んでいませんので、もっともっと多くの人々が現在マゴソに住んでいます。
どのくらいの量を炊き出ししているかというと、例えば本日は、朝食と昼食に以下の食材を使いました。
米50kg, ジャガイモ20kg, 小麦粉48kg, 紅茶の葉500g, 牛乳22個、砂糖4kg、雑穀1kg。
これを毎日毎食行っていきますので、大量の食料を入手する資金源を考えねばなりません。
それと、この方々が自立していくとしても、住む家もなく、商売道具も家財道具もすべて燃えて無くしているとなると、その手立てをしなければ生活をはじめることができません。
マゴソスクールは1月の第一月曜日から新学期がはじまりますので、それまでになんとしても皆さんの生活を整えて出て行っていただかねばなりません。
そして、火事のトラウマが抜けない子どもたちが多いですから、そのための何らかの手立てをしなければいけないと思っています。
そこで今後早急に行っていくことをまとめますと、
①マゴソスクールの修理
②避難されている方々のための炊き出しと、生活立て直し
③子どもたち、親御さんたちへのカウンセリング
と、これが最も必要なことかと思っています。明日(12/9火曜日)に再びリリアンと詳しい話し合いをして方針を決めます。
尚、とても嬉しいご連絡を、ティカにお住まいの松下照美さんからいただきました。松下照美さんは、ケニアに長年お住まいになり、ストリートチルドレンのリハビリテーション、および、子供の家(モヨ・チルドレンホーム)を運営されています。私が大変尊敬している方です。
そのテルさんがご連絡くださった内容は、なんとそのモヨの子どもたちがみんなで話し合い、なけなしのお小遣いをキベラの子どもたち支援のために募金をしてくれたというのです。モヨの子どもたちはみんな、大変な人生状況からやってきた子どもたちで、元ストリートチルドレンです。すごくかわいくて私は大好きで、いつもモヨを訪問させていただくことを楽しみにしているのです。
その子どもたちがそんなふうに心配してくれたなんて、しかも貴重なお小遣いを募金してくれたなんて、嬉しすぎて感動して涙が出ました。
テルさんと子どもたちは来週にでもマゴソを訪問するようにスケジュールを調整してくださるとのことです。そして、何か手伝えることがあったら何でも手伝うと言ってくださいました。本当に心から感謝です。
いつも仲良くしてもらっているティカのアマニヤアフリカからも、スタッフのムワンギさんや訓練所の生徒さんたちが心配して訪ねてきてくれました。皆さんのお気持ちが本当にあたたかいです。
では今後どうしていったらいいのか、また皆さん相談に乗ってください!明日リリアンと話し合いをしてまたお知らせします。どうぞよろしくお願いいたします。

Read More
TOP

キベラ火災~早川千晶さんより

昨日、12月2日キベラで火災が発生しました。
千晶さんからの詳しい報告を貼り付けます。
 
現場に駆け付けた早川千晶さんからの報告で印象的だったのは、取り乱していたのはリリアンと千晶さんのみ。
他の人々はいたって淡々としていたということ。しかも家族を亡くした遺族も。
 
これを聞いて思ったのは、スラムって日常的に不条理なことが身近に起こるところ。
諦めなきゃならないことが日ごろから山ほどある。悔やんでいる時間がない、災難になれてしまっているのだな・・・と。
改めて、いろんなことを考えさせられました。
 
 
以下早川千晶さんからの報告です。
******************************************************
本日12月2日の正午、キベラスラムで火災が発生しました。
マゴソスクールから少し離れた建物の電気配線から火が出てそれが引火して広がり、あっという間にその地域一体の長屋がいくつも焼けました。
マゴソスクールは図書室側の壁から火が燃え移り、図書室とコンピューター室の壁が焼け落ちました。
長屋が燃えていく中、できるだけの家財道具を運び出そうとする人々が、マゴソスクールの敷地内に流れ込んできました。
その人々を避難させていく一方で、混乱に便乗して盗みに入る人々がなだれ込み、マゴソスクールは食糧、コンピューターなど、多くの重要な物品を盗まれました。
その一方で、マゴソスクールのために助けに駆けつけ、懸命に消火や物品をレスキューすることを手助けしてくれた人々が大勢いました。
その中で、私たちの大切な仲間、私の長年の友人であるジョージ・オケッチが亡くなりました。彼はこれまでマゴソスクールが出してきた3枚のCDのすべてのレコーディングに参加し手助けをしてくれたミュージシャンであり、マシモニ・ユースグループのメンバーです。
そしてマゴソスクールの度重なる建設をこれまですべて手助けしてきてくれた大工でもあり、また、マゴソの生徒の父親でもあります。
3人の幼い子どもとまだ年若い奥さんを残して逝ってしまいました。彼はマゴソの緊急事態に最前線で動き回ってくれましたが、その直後に突然倒れ、そのまま息を引き取りました。
フリーダさんの診療所に横たわる彼は、まるで寝ているように見えて、とてもきれいな顔で、とてもおだやかな表情でした。胸がつぶれそうでした。リリアンと抱き合って大声をあげて私たちは泣きました。リリアンは相当パニックになっていましたが、でもひとしきり泣いて正気を取り戻しました。とにかく子どもたちの安全を、そして焼け出された多くの近所の人々のために緊急にできることを、全力あげてやっていきます。

マゴソOBOGたちを集めて、力を合わせて必要な手助けを総力あげてやっていくように話しました。呆然としている暇もないので、みんなで気合を入れました。
現在、マゴソスクール内には周辺の焼け出された人々が大勢避難しています。
正確な数はまだわかりませんが、現段階で避難してきた人たちは300世帯ほどもいるかとリリアンのご主人が言っていました。
ほとんどすべてを焼かれてしまい失った人々です。当面すぐに必要な食料を買うように手配しました。これから緊急援助をすぐに動いていきます。
給食のお母さんであるママアギーの家も全焼、そして、トニーの家も全焼でした。
すべて焼けた家の前でたたずんでいたアグネスと弟のトムに声をかけたら、すぐにアグネスが「大丈夫だ」と力強く答えました。

今回の火事を経験して、スラムの生活がいかに不安定で様々な危険にさらされているかを痛感しました。
スラムの火事が一気に火が回るという話は前々から聞いていたけれども、まさかこのようなとんでもないスピードだとは想像を超えていました。
いま貧困層がますます増え続け、キベラスラムは平屋ではまかないきれず、二階建て、中には三階建ての長屋まで出てきており、さらに人口密集度が高くなって様々な危険度があがっています。貧困ゆえに安全性が十分ではない煮炊きのための燃料や灯りの方法を使っています。
でもだからといって、ここ以外にいったいどこに行けばいいと言うのでしょう。彼らは生きるためにスラムにやってきて、生きるために様々な工夫を駆使してここで生き抜いています。
その人々が、こうしてあっけなく家族を失い、家を失っても、ただあきらめなければならない、何があってもまたゼロからマイナスから立ち上がって黙々と生きていく様子をいつも見ていて、彼らの人生がもっと楽になって欲しい、もっと報われて欲しいと思わずにはいられません。
そのためには何ができるのでしょうか。次の時代を担う若者たち、子どもたちに、様々な学びの機会を提供していって、意識の根底から変革していくしかないと、そう思っています。
かけがえのない仲間であるオケッチを失い、警備員のオティエノさんが大きくやけどを負ってしまいましたが、マゴソスクールの教員、職員、子どもたちは無事です。
皆様いつも温かい応援をありがとうございます。このようなことがありましたが私たちマゴソスクールは皆で力を合わせて励まし合って、困難をみんなで乗り越えていきたいと思います。これからもどうかよろしくお願いいたします。
早川千晶

Read More
TOP

アリ

日本で増えた2kgはケニアに戻って4日で落ちました。あ~、よかった。
コントロールの仕方が分かってきたからと言って、油断しないようにしま~っす。

さて、蟻って本当に突然わいて出たり、突如いなくなったり、面白い虫です。
朝、突然物凄い行列と物凄い量が出現。気づかずに足を踏み入れたら

すぐに上ってくるから注意です。

Read More
TOP

公立学校のレベル

村からです。
朝からジャクソンご立腹です。
普通の公立小学校は明日が終業式なのだが、うちのサパリンゴは校長の都合で一方的に今日を終業式にする、と校長から早朝電話あり。
公立になって、政府から派遣された先生たちのやる気のなさには
あらためてケニアの学校のレベルの低さを思い知らされる。

先日、8年生の全国統一試験が終わったばかりだがジャクソン曰く
授業が休みだった日が多かったので(先生が来ないなどの理由)結果は見なくてもわかる!と。

公立になる前の方がずっとずっと良かったー、と嘆くジャクソンであった。

Read More
TOP

関ジャニの番組

ちょっとお友達の一青窈さんが関ジャニの番組(関西では放送済、他地方では今後随時)でケニアのこと語りました。
ノリでかなり話盛ってるけどね~。
 

http://www.dailymotion.com/video/x29f9ec_関西テレヒ-関シ-ャニ-のシ-ャニ勉-一青窈-秘-元カレとの衝撃恋愛を大胆告白-名物番組司会に挑戦-05-11-2014_fun

Read More
TOP

風に立つライオン

先月宮崎に行ってきました。
さだまさしさんの「風に立つライオン」のモデルになった医師、柴田先生とやっと会えました。
来週、ケニアでお待ちしていま~す。

Read More
TOP

ハロウィン?

東京におります。
 
ハロウィン改め、「コスプレの日」としてはいかがでしょう?
不思議の国ニッポン。
 
これほどの仮装祭りに仕上がるずっと以前から、違和感感じていたハロウィン。
この時期ハロウィン仕様のかぼちゃスィーツばかりで、かぼちゃ大好きなのに敢えて手を出したくなかった私。
日本には関係ない宗教的祭りなのに、意味もわからず商業的に盛り上げられる行事が多い日本ですよね。
 
ま、しかしここまでコスプレ祭りに変貌したら、もうハロウィンから離れて独立したお祭りでしょ~。
これはこれで、名前変えた方がスッキリしますわ。
 
コスプレハロウィンは一体何業界が仕掛けた??パーティーグッズ業界?ドンキ?東急ハンズ?

Read More
TOP

チキン好き

ケニア人はとっても鶏肉が好きなのは、ケニアに絡んで長い人はご存じのこと。

好きっていうか、他の肉に比べたら高いから憧れるというか・・・。他人のおごりなら、まず必ずチキンを食うケニア人。

これが飛行機の機内食も同じです。
私は機内食を選択するとき、何の肉が食べたいか・・・というより、どんな味付けか、何風に料理しているか、付け合せが米なのかポテトなのか・・・とかが気になる。
しかしケニア人は和風だろうがアラビックだろうが西洋風だろうが、辛かろうが、甘かろうが全く構わず「鶏肉」を選択する。
私は毎回観察しているんですが、選択肢に鶏肉があった場合十中八九チキンを選択。も~、笑えるほど必ず。

今日も私から見える範囲に座ってたケニア人7名いたけど、全員「チキン!」って張り切って答えてたな。

今度皆さんも是非観察を!

Read More
TOP

10月14日大阪摂津市講演会のお知らせ

日本出発も近づいていますが、台風の進路が心配です。

今回はまず大阪の摂津で講演します。まだ若干席に余裕があるので摂津市以外の方でも参画可能だそうです。
お茶を飲みながらのこじんまりとしたトークサロンという感じになりそうです。

平成26年10月14日(火) 
午後7時~9時会場摂津市立男女共同参画センター交流室
(摂津市立コミュニティプラザ内)
講師永松真紀(ツアーコンダクター、マサイ第二夫人)
定員20名対象摂津市在住・在勤・在学の方
参加費500円一時預かりあり(1歳6ヵ月~就学前児)
10月11日(土)までに要予約申込受付
問い合わせ先摂津市立男女共同参画センター 06-4860-7112


http://www.with-settsu.jp/seminar260908.html

Read More